Lumix GM1

P1070511サブカメラとして2015年2月に導入。後継機のGM5が出て型落ちしたところで中古で4万円くらいで購入。ここではあくまでもライブの動画を撮影する観点からレビューしてみる

動画はMP4とAVCHDの2択で、MP4で撮る場合は連続撮影時間が30分まで。AVCHDは時間制限がない。理論上電池切れかメモリー満杯まで録画できる。両モードともに1080で30fpsで撮れる。自分の場合は他のカメラも1080p 30fpsで撮ってるのでそれに合わせることができればOKとしてる。

標準で付いてくるレンズは12-32㎜の標準ズーム(35㎜換算で24-64㎜)で、f3.5-5.6とやや暗いが、よほど暗い現場でなければ動画撮影は使える画質でできると感じる。ISOは25600まであるけど、ノイズが目立ってくるので実際は3200以上にはしないようにしている。逆に言えば3200までならさほど気にしなくてもいいレベルだと思う。ISOは低いに越したことはないが。

長所

  • マイクロフォーサーズ規格なので、同規格のカメラを持っていたらレンズが使い回せる。自分の場合GH3を別途持っているのでとても有意義。
  • 小さい。とにかく小さい。このサイズでレンズ交換式なのは素晴らしい。不格好になるけど大型の望遠レンズも問題なく使えるし、小型レンズを使えばステージ上に固定カメラとして取り付けても目立たない。
  • 上位機種のGX7と同じセンサーらしく、その性能はGH3を上回るらしい。GH3より後に発売されてるので無理もなくw。よって暗所撮影にも無論強い。
  • 標準で付いてるレンズの性能が結構良い。
  • 動画撮影時にもAFが連動する。写真撮影の場合はフォーカスは一瞬。シャッターを半押しにした瞬間にフォーカスが合う感じ。

短所

  • 小さ過ぎるのでこだわった撮影をしたい時など、素早い設定操作に向かない(設定自体は豊富にあるがインターフェイス的な問題がある)。事前に設定を済ませておくか、オート機能に任せる感じになる。
  • 小型ゆえに電池があまり持たない。厳密に測定してはいないが、ライブ現場でワンステージ(1時間半弱)ならギリギリ行けるくらい。GoPro Hero4よりマシな程度。ただし、別売りのACアダプタセットを買えばコンセントにつなぐこともできるので、その点ではGoProに勝ってる。
  • レンズによるものなのか本体によるものなのか、動画撮影中にAFが迷うことが同系統のGH3に比べて多い気がする。固定アングルで使う場合はMFでフォーカスを固めちゃうのもありかも?ただしMFは標準付属のレンズだと非常にまどろっこしいのでちょっと大変。MFにして微妙にフォーカスが合ってなかったりしたら、放置固定アングルとして使う場合、動画が全てその状態で撮れてしまうのも心配要素。
  • 小型軽量ゆえに手持ちでの動画撮影には向かない。手ぶれ補正はレンズ側に付いてるけど、それでも揺れが勝ってしまう。腕次第かもしれないが、やはり本体が小さくて軽すぎると手持ちで安定させるのは難しいかも?
  • こういうカメラ全般に当てはまるが、マイクの性能はあまりよくない。マルチカメラ撮影でアングルのシンクロ用音声として使うには十分だけど、音のクオリティは期待してはいけない(マイクレベル設定ができるのはありがたいが)。

活躍する場面

キットレンズは12-32㎜の標準ズーム(35㎜換算で24-64㎜)なので、客席の後方からステージ全体を撮るアングル(キャパ30~100人くらいの箱)、またはステージの一部を固定アングルで撮る用(ステージ脇など)でも使えそう。

画角的にはステージ上で鍵盤を撮る固定アングルにも向いていると思える(キーボードの手元や頭上アングルなど)。つまり被写体となるパフォーマーが固定位置で、楽器の占有幅が1m前後であればステージ上で使えそうである(キーボード類、着席演奏のベーシストやアコーディオン、琴など?)。

それ以外でも、本当に小型なので、どこにでも持って行ける強みはでかい。動画じゃなくてもスナップ写真撮影など、気楽に使える。ISOは3200までなら気にせずに使えるレベルだし、標準レンズについてる手振れ補正を使えばシャッタースピード1/20でもある程度使える写真が撮れる(1/20にもなるとむしろ被写体ブレが発生しやすいが)。なので楽屋風景を撮る時や、ライブ後の集合写真などでも十分使えてる。

不向きな場面

基本的に手持ちの動画撮影には向いていないと感じる(別途スタビライザーを使っても、結局軽いので安定させるのが難しい)。

固定で使ってもレンズが広角側で12㎜(35㎜換算で24㎜)までなので、例えばドラムキットを頭上から全部フレームインさせるのはちょっと難しいかもしれない。もちろん、より高い位置に設置できるなら問題ないが、それができるライブハウスは少な目かもしれないので。仮に高い位置に設置できたとしても、本番直前直後で手が届かないと操作ができないので結局現実的ではなかったり。

同じ理由で、ステージ上での設置でギタリスト、ベーシスト、ボーカルの全身を撮るのも難しいかもしれない。というかそもそもこれらのパートはステージ上で動き回れてしまうので固定アングルはあまり現実的ではないw。

もちろん、レンズを交換すれば使える場面も広がるので、金さえ問題なければ追加レンズを導入して現場に合せて使い分けたりしたいね。Lumixの7-14mmとかは凄そう。価格も凄いのが残念。

まとめ

P1070512

これだけ小型で高画質でレンズ交換式というのは神スペックと呼んでいいのかもしれない。操作性でさすがに少し不便な面はあるけど、マイクロフォーサーズボディーを1台以上持っている場合、サブカメラとしては素晴らしい性能を発揮してくれる。

逆に言えば操作性の部分を気にしなければ機能としては十分すぎるレベル。後継機のGM5は新品実売7万円台で、それなりの価格になるのも納得できる。サブカメラと割り切り、中古で美品を狙って買うのが良いかも?(自分はそうでした)

動画撮影においては、比較的短い電池の耐久時間と、手持ちに向かないところが注意点。音声も期待してはいけないレベルなので、ライブ撮影の場合は別途録音機器は欲しい。

正直な話、画質は同価格帯のビデオカメラと同等か上だと思うし、レンズ交換ができる分、カムコーダーより強いので、手持ちでの動画撮影に使うことさえなければGM1の方が良い選択かもしれない。

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